【バレエの就活】グランドオーディション2020 inスペイン に参加した!

【バレエの就活】グランドオーディション2020 inスペイン に参加した!

バレエダンサーを目指す学生たちは皆、次にはオーディションに参加してバレエ団への入団を目指します。

大きな規模で行われる、日本からの参加者も多いグランドオーディション。

毎年様々な有名バレエ団の芸術監督が集まり、ダンサーを審査し、その中から候補者が選ばれます。

今回はそんな「GRAND AUDITION 2020」の2月4日~5日にスペイン・バルセロナで行われた大会に参加してきたので、会場での様子やスケジュールについて紹介しようと思います。

そもそもグランドオーディションとは

「GRAND AUDITION」とは、D&Dアートプロダクションの芸術監督である、デビッド・マクハテリ氏が主宰する大型オーディションのことを指します。

対象者は17~26歳のプロのダンサー及び学生です。

世界有数のバレエ団の芸術監督がそこへ招待され、参加者は複数のオーディションを一度に受けることが出来るようになっています。

そのため、それぞれのオーディションのために世界各地を回る必要がなく、飛行機代や宿泊費、参加費用を大幅に節約することが出来るというわけです。

※とはいえ勿論、それぞれのバレエ団は個々にもオーディションを行っています。

っとしたスケジュール]

初日に、参加者は年齢ごとにグループに分けられ、提示された時間帯に舞台の上でクラス審査を受けます。

その審査の後に貼りだされる通過者のみ、翌日の最終審査に進むことが出来るようになっています。

二日目の最終審査では、各々が大会側から提示された中から選択し練習してきたヴァリエーション(衣装付き&メイク付きが推奨されている)を審査員に披露します。

最後に、審査員である芸術監督が興味を示した参加者が指名され、その後契約に関する相談が彼らの間で行われます。

契約が確定したかどうかは、2週間以内にメールで知らせを受けることになっています。

のようなバレエ団が参加するか]

毎回の開催で招待される芸術監督は違っているのですが、

今回自分が参加した「GRAND AUDITION 2020 in Spain」では、以下のバレエ団の芸術監督が来ていました。

  • Semperoper Ballet(ドイツ・ドレスデン)
  • Dutch National Ballet(オランダ・アムステルダム)
  • Northern Ballet(イギリス・リーズ)
  • Norwegian National Ballet(ノルウェー・オスロ)
  • Finnish National Ballet(フィンランド・ヘルシンキ)
  • Houston Ballet(アメリカ・ヒューストン)
  • Ural Opera Ballet(ロシア・エカテリンブルグ)
  • Joffrey Ballet(アメリカ・シカゴ)

そうそうたる有名バレエ団が並んでいます。

ヨーロッパに限らずロシアやアメリカの芸術監督も審査に来てくれることは嬉しいですよね。

ちなみに今年は「スペイン・バルセロナでの2月4日~5日」の他に「フランス・パリでの4月4日~5日」が行われます。

そこではまた別のバレエ団から監督がいらっしゃいます。

GRAND AUDITIONのホームページ]で、これまでに招待されたバレエ団、次回の大会に招かれるバレエ団を見ることが出来るので、参加する際は確認するようにしましょう。

 

参加申し込みはどうするか

ホームページに参加申し込みの締め切りが書かれているのですが、既定の応募者数に達した場合にはそれ以上受け入れられないこともあるので、なるべく早めに申請を済ませるようにしましょう。

ンライン申請書を送信する]

まずはGRAND AUDITIONのホームページ]の中にあるAPPLICATIONの項目を選択し、オンライン申請書を見つけます。

その名前や国籍、使用するヴァリエーションなどに関する空欄を埋めていきます。

その後、「クラシックバリエーション(参加する際に使用するヴァリエーションでなくともよい。また6か月以内に撮影したものでなければならない)のビデオ」

もしくは「指定されたクラス・センターワーク(ホームページのHOW TO APPLY&FEESの項目にエクササイズの指定がある)のビデオ」

どちらかのビデオをアップロード欄にアップロードします。

※YouTubeでは不具合が発生するようで、「Vimeo」に動画を上げ、それをパスワードと共にフォームの欄に書き込まなければならない仕様になっています。Vimeoは[こちら]から。無料で登録でき、動画を上げるのも簡単でした。

次には、「顔写真/アラベスク(女性はポアント・男性はルルべ)」と「全身が見えるバレエのポーズ」の2枚の写真を指定の欄に添付します。

ホームページの説明ではポーズの指定が曖昧なのですが、自分は「顔写真」と「アラベスク」の写真を添付して大丈夫だったので、この2枚をお勧めします。

最後に利用規約に対する同意のチェックを入れて(18歳未満つまり17歳は親の同意が必要)、申請フォームを送信して完了です。

ンラインで支払いをする]

D&Dアートプロダクションに対して支払う必要のある費用は以下の二つです

  • 申請処理手数料:45ユーロ
  • 実際の参加料金としての管理費:290ユーロ

前者は先ほど埋めたオンライン申請書を送信する際に恐らく一緒に支払うことになると思います。

後者の参加料金は、大会側から申請書の受諾を知らせるメールが来てから支払う費用となっています。

受諾のメールが来てから5日以内に支払わなければならないので、注意してください。

オンラインでの支払いは、[GRAND AUDITIONのホームページ]のHOW TO APPLY&FEESの欄のonline paymentというリンクから支払いページに飛ぶことが出来ます。

一日目の会場の様子

会場は上の写真にある、バルセロナの「サン・クガ劇場」でした。

自分は今回ここから近い位置にあるホテルに泊まったので、当日に焦ることのないようにと、前日にはここに下見に来ました。

周辺には徒歩10分もかからないところにスーパーマーケットがあるので、食料品などを買いそろえることが出来ます。

1日目の細かいスケジュールとして、以下が事前に電子メールで配布されていました。☟

自分の所属することになるグループと番号は電子メールで事前に知らせを受けます。

そうして会場での参加登録はこのようにグループごとに行われるので、書かれている時間帯に会場入りします。

登録の行われていた場所は列ができていたので、迷うことなくすぐに並ぶことが出来ました。

登録自体も追加で記入すべき書類などもなく素早く簡単に完了することが出来たので、急いで会場入りする必要はないと思います。

番号を伝えて、披露するヴァリエーションを答え、本人確認の済んだ後、ゼッケンと安全ピンを受け取ります。

またこの時、電子メールの添付ファイルにあった同意書を印刷して本人もしくは保護者が著名をした状態で提出しなければならないので、準備を忘れないようにしましょう。

本人登録終了後の会場内の様子です。☟

それからしばらくした後、スケジュールにある「Official Introduction of Directors」といういわゆる説明会が劇場内にて行われました。

といっても本当に簡単なもので、主催者が自己紹介した後、名前の通りに審査員を務めるバレエ団の芸術監督たちの紹介があっただけでした。

5分もしないで終わり、すぐに最初のグループのためにレッスン審査のための準備が始まるようでした。

説明会の行われた劇場内、舞台と客席の様子です。☟

さて、こうして登録と説明会が終わった後、グループによっては、登録完了からクラス審査まで時間が空いている場合があります。

会場に留まってもいいのですが、実際にCグループだった自分などは無闇に気を揉むのが嫌だったので、一度ホテルに戻ってクラス審査までの間に休息をとることにしました。

同じように感じる方は、多少宿泊費が高くなるかもしれませんが、審査を落ち着いた気持ちで受けるために、会場近くのホテルに滞在することをお勧めします。

そうして部屋で1時間くらいリラックスしてから、クラス審査開始時間の20分ほど前に、レッスン着にすでに着替えた状態で再び会場まで来ました。

楽屋は、先ほど参加登録を行った客席へ通じる大きな出入口から通されるのではなく、同じ建物の反対側にあるダンサーのための楽屋入り口から入ります。☟

場所など詳しいことが分からない場合には、赤い上着を着ている「GRAND AUDITION」のスタッフに尋ねるなどしましょう。親切に教えてくれました。

楽屋に荷物を置いたら、迫るレッスン審査のために体を温めることをしたいところですが、

この会場に限らず、恐らくどの開催地でもウォーミングアップ用のスタジオなどは与えられないものかと思います。

今回も楽屋前の狭い通路の中でひしめき合いながら各々小さなスペースで体を動かしていました。

自分などは別段そこまで念入りにアップを行わないでも平気なたちなのですが、こだわりのある方は宿泊地の部屋の中で済ませて来るのがいいでしょう。

またこうしたグループごとの大会によく見られるように、案の定スケジュールは時間を押して進行していました。

具体的には20分ほど自分たちのレッスン審査の開始が遅れたでしょうか。

長い間身体を温かいままに保っておく必要があるので、冷えないようにするためのジャージ類を身に着けるようにしましょう。

タオルや飲料などはそうした上着と共に舞台の幕袖に置くことが出来るので、着たまま、持ったままでいて大丈夫です。

またこのレッスン審査では、下のような「ドレスコード」、つまりレッスン着の指定が設けられていました。

 ドレスコード

〔女性〕 :暗い色のレオタード・ピンクタイツ・短いバレエスカート(膝が隠れないもの)

〔男性〕 :黒タイツ(ショートパンツ無し)・黒シューズor白靴下と白シューズ・白Tシャツ

自分はこれに数日前に気が付いて、大慌てしたのでホームページでしっかりと確認して準備しておきましょう。ちなみに友人から借りることで事なきを得ました。

査の様子]

自分の所蔵したCグループには、男女合わせてざっと35人くらいいたかと思われます。きっと他のグループも同じような人数だったでしょう。

舞台は実際に入ってみると客席から見たより小さく感じました。

8本のバーが置かれており、そこへ35人が並ぶとなるともう大分窮屈に感じました。

また一番に驚いたことには、舞台は客席側に向かって緩やかに傾斜していたのでした。この時初めて知ったので、翌日のヴァリエーション審査のことを考えてなかなか憂鬱になりました。

バーに付く場所ですが、なんとなくゼッケンの番号通りに並ぶようにとの呼びかけがあったような気がしましたが、厳密な指定はないらしく、結局なし崩し的に立ち位置が決まりました。

その方が都合がいいですよね。なるべく多く芸術監督の目に留まるように、ずかずかと最前列へ出て素早く自分の場所を確保しました。お勧めです。

そうこうして、ピアノ伴奏に合わせて主催者であるデビッド・マクハテリ氏のレッスンが開始します。

慣れない傾いた床が初めの内は気持ち悪かったですが、バーのエクササイズを通して段々と感覚に馴染んでいきました。

プリエが終わるとデビット氏から、客席の芸術監督が全ての参加者を審査できるようにと、一つのエクササイズが終わるごとにバーの周りを周回する形で移動するよう指示されました。

ですので、例え最前に出ることが出来なかった場合にも前に立つ機会があると思うので、そこまで心配する必要はないでしょう。ただし、それでもやっぱり前列のバーに捕まることを推奨します。

と、こういう風に立ち位置にやけに拘るのには理由があって、

というのも実は人数の多さによる想像以上の混雑のために、バーレッスンで後方にいてはきちんと見てもらえないのではないかと感じたからです。

特に後半、デヴェロッペやグランバトマンでは確実に足が前方の人物にぶつかってしまうようだったので、必ずエファセとクロワゼを駆使して機転を利かせながら行わなければならないほどでした。

そんなこんなで正直に言うとバーレッスンでは実力の半分くらいしか披露することが出来ませんでした。仕方がなかったようにも思いますが…。

短時間で審査を終えなければならないこともあり、エクササイズは比較的に簡単な構成のものでした。

それによりデビット氏のエクササイズを教えるのも素早く行われました。

集中して見聞きし、毎回しっかり覚えて振りを間違えることのないように注意しましょう。

バーエクササイズが終了し、スタッフによってバーが回収されていきます。

センターワークではやはりバーの時よりも傾いた床の影響を受けやすく、背面の力を抜くとすぐに前方へよろけてしまうようでした。

当然回転は難しく、参加者全員が苦戦したのですが、個人的には舞台の上ではいつも客席の広さに圧倒されて後ろに反ってしまう癖があったので、丁度いい塩梅になってすぐに調子を取り戻すことが出来ました。

タンジュ、アダジオ、ピルエットまでは男女同じ振りを行い、それ以降のジャンプくらいから男女別の振付が伝えられました。

センターでのエクササイズの内容も複雑なものはなく、素早く覚えることを求められました。

それぞれのグループは約8人ずつに分けられ、指定されたグループの時に舞台に出て一緒にエクササイズを行いました。それ以外の参加者は、幕袖にはけるように言われました。

審査時の並び順には指定はなく、エクササイズごとに前後入れ替えをするように言われたのですが、実際にはみんな好きな場所に立っていた印象があります。

そんなこんなで全てのエクササイズを終え、あっという間に審査は終了しました。

果の公開]

初日のレッスン審査での結果は、一次審査を通過できたかどうか、翌日の第二審査でヴァリエーションを踊ることが出来るかということを知らせるものでした。

朝に参加登録を行った、別入り口から入る客席側のロビーの壁に下のような番号が書かれた紙が貼りだされました。☟

全部で14名が通過しました。他グループも同じくらいの人数が発表されていました。

元の参加人数から考えると、全体的にほぼ2分の1に絞られたと考えられます。

通過者は、知らされた後にすぐスタッフに自分のヴァリエーションの音源を録音したCDとUSBの提出を求められます。

ですので、ヴァリエーション審査のない初日にも、朝これらの音源を持って会場へ向かうようにしましょう。

また音源には、CDでの提出よりもCDとUSB両方の提出が推奨されています。CDの場合にはなぜか正常に動作しないケースが多発しているからだそうです。

安心のために、データを入れたUSBを作成しておきましょう。

またCDとUSBにはどちらにも「指名と参加番号」を記載している必要があるのですが、その場でテープとボールペンを貸してくださるようでした。

初日は以上で終了になります。

通過した人もしなかった人も出入り口前の机にゼッケンを返却し、会場を去ります。

※その日は、その後意気投合した他の日本人参加者と一緒にパエリアを食べました。美味しかったです。☟

二日目の会場の様子

二次審査のスケジュールは以下のように知らされていました。☟

そうして朝、指定の時間に会場へ行くと、初日同様の場所で同じように登録を行いました。

番号と名前の確認の後、ヴァリエーションの音のきっかけ(再生開始のタイミング)についてスタッフから聞かれました。

それ以降には音のきっかけについて確認されることはなかったので、特にタイミングが複雑な方などは、登録の時にきちんと相手が理解するまで説明するようにした方がいいようです。

なお、もし本番中に音出しの失敗があった場合には、踊りを中断して再び正しいタイミングで審査を開始して下さっていたので、例え相手の理解が不透明でも過度な心配は無用でしょう。

さて、それらを終わらせてから、前日には結果が貼りだされていた壁の前へ行くと、案の定その日のヴァリエーション審査の順番の書かれた紙が下のようにぺっと貼ってあるではありませんか。☟

それによると、最終審査を受ける参加者は全体で70人ほどいるらしく、

前半の出場者は「グループ1」として、後半の出場者は「グループ2」としてそれぞれスケジュールにあるウォーミングアップクラスに参加するようでした。

自分はその中で後に行われる「グループ2」に分けられたのですが、今回は時間にそこまでの余裕がなかったので、大人しく楽屋に待機することにしました。

待ち時間の楽屋では、すでにヴァリエーション審査のためにメイクを始めている人もいました。

ウォームアップクラス後、審査が始まるまでには時間を置くようでしたが、直前には落ち着いていたいという方はこの間に済ましておくのがいいですね。

自分などはクラス後にメイクを始めて特に焦ることにもならなかったので、それでも構わないかと思いますが。

ウォーミングアップクラスに着用するレッスン着は、みんな1日目と違ってドレスコードに関係のない、ヴァリエーションに使用するものを着ていたと思います。男性なら白タイツとか。

クラスの始まる前のグループ入れ替えの際には、少しの間だけ舞台が解放されたので、その時に少し作品の練習をして舞台に慣れておくためにも、そうした本番に使うシューズなどを幕袖まで持ち込むか、そもそも着用してくるかするといいと思います。

ゼッケンはいらないようでした。

やはりウォーミングアップでは芸術監督たちは審査を行うのではないようでしたので、気負わず体を温めることだけに集中すればいいでしょう。

クラスが終われば、いよいよ最終審査が開始されます。

査の様子]

衣装に着替え、全てをセットし終わった後に、自分はすぐに舞台の幕袖外の通路まで移動しました。

練習をしたりする場所もないので、他にやることがなく、かと言って楽屋で休んでいると体を冷やしてしまうだろうと心配したからでした。

舞台はステージの後ろに大きなスペースを持っていたので、上手から出る場合でも、下手の通路から移動することが出来ました。

また楽屋にいても番号のアナウンスは聞こえてこなかったのですが、舞台の幕袖内には入り口付近に掲示板があって、そこには参加登録時に見たものと同じ時間割が貼られており、さらに審査終了済みの参加者はマーカーで順次印がつけられていくので、いつ自分の出番がくるのかとやきもきすることもなくなります。

だから早めに舞台入り口付近にスタンバイすることをお勧めします。

先ほども売れましたが、音源関係の失敗の場合には踊りを中断して再度審査を受け直すことが可能でした。

音出しの失敗の他、音がそもそも始まらない再生できないといったアクシデントも起こりましたが、そうした時には、順番を入れ替え、次の参加者を先に審査し、音源の確認が取れた後に、再び審査の行えなかった参加者を踊らせることをしていました。

このように機会を平等に設けてくれるのは我々としても安心しますよね。

参加者が半分くらい審査を終えた頃、突然30分の休憩が入りました。

本当に突然で、しかも30分と言う長時間だったので拍子抜けしたのですが、自分はあと少しで出番のところを幕袖で緊張しながら待っていた時だったので、心配を払拭できるという点、冷えてしまった体を直前に温め直すことが出来るという意味でこの休憩を嬉しい気持ちで受け取りました。

こうして参加者の多さから審査の途中に休憩が入ると思うので、後半に審査を受ける方で舞台での場当たりが心置きなく行えなかった際も、この折に体を動かすことが出来るので大丈夫でしょう。

名前と番号が読み上げられ、舞台に上がります。

結論からさっさと言ってしまうと、自分は目立った失敗なく踊り切ることが出来ました。だから終了時にお辞儀をしてから幕袖に帰る時には晴れ晴れした気持ちでした。

後から知人に撮って頂いたビデオを見ると、舞台の傾斜のためにどうしても少し乱暴だったような気もしましたが、おおむね成功と言えるヴァリエーション披露だったと思います。

舞台で踊ってみての感想ですが、これは開催地にもよるでしょうが、「サン・クガ劇場」の舞台照明は眩しすぎず丁度良かったと思います。

傾斜が曲者ですが、持ち前の勢いで回転をなんとかしました。思うに、怖がって力を抜いてしまうと床の影響を受けて崩れてしまうので、傾斜の舞台ではむしろ勢いを殺さずに素早い回転を心掛けるといいのではないでしょうか。加えて、顔を2階席のある位置までしっかり上げることを大切に思いました。

また自分は傾斜に関しては、回転よりもジャンプの方を危惧していたのですが、これはそれほどの影響を受けることなく安定して行えたと思います。細かい動作のジャンプのある振付などには厳しいかもしれませんが。

とはいえ、こうして自分の審査は無事に終わり、よかったよかったと胸を撫でおろしました。

楽屋に戻ると、全ての審査終了後に参加者全員で写真を撮影するから出ていかないように言われました。

主催者と芸術監督らと参加者全員で、舞台の上で集合写真を撮りました。

果の発表]

結果発表は、全ての審査の終了後、約30分ほど経ってから劇場内で行われました。

どういう形式だったかと言うと、それぞれの芸術監督が目を付けた参加者の番号があらかじめ主催者に伝わっており、その番号が順々に読み上げられていくというコンクールであるような嫌~な発表方法でした。

呼ばれた参加者は舞台の上まで上がり、横一列に並んでいきます。

複数のバレエ団から声掛けのあることもあるので、同じ番号が何回も読み上げられたりもしました。

そうして緊張の時間が終わって、舞台の上に呼ばれたのは、ざっと35人ほどでした。

2016年以降には毎年500人以上の参加者が来るようですので、統計とは決して言えない安易な計算ですが、大体7%の参加者が興味を持ってもらえるということのようです。

舞台に呼ばれた参加者たちはその後、主催者に召集され、それぞれどのバレエ団の芸術監督から声が掛かったか、話し合いの希望が出されているかを教えられます。

その後舞台から再び楽屋方面へとはけると、すぐ外の通路で個別の芸術監督との相談を行うために並び、自分の番号が呼ばれるのを待ちます。スケジュールにあった「Directors Intervews」です。☟

インタビューではそう大層な話し合いがあるのではなく、ただ「現在そのバレエ団がどのような目的でどのようなダンサーを必要としているのか」ということと、「呼ばれた参加者がその中でどのような位置にいて、これからどのような段取りを踏んで契約の結論がだされるのか」ということの説明があるだけでした。

バレエ団によってはファイルと書類を貰うところもあるようでしたが、何も渡されないところもありました。

自分は関係者から、一週間後までには結果をメールで知らせると言われました。主催者も、来週末までに何の音沙汰もなかった場合には契約が結ばれなかったことと解釈してくれとアナウンスしていました。

このように結果を早めに知らせてくれる、期限を設けてくれるのは助かります。2か月以上待たせた挙句「駄目でした」と知らせてくるカンパニーもあるくらいですから。

インタビューが終わると、各自解散して帰っていいようでした。

そうして、この2日間にわたる「GRAND AUDITION 2020 in Spain」は幕を閉じるのでした。

総括

いやしかしスペインは暑かったです。冬真っ最中なのに18℃って……。

2月上旬だからどうせオランダ・アムステルダムと大して変わらんだろうと確認もせずセーターを着ていったせいでえらい目に合いました。自業自得です。

そういえば、今回のグランドオーディションの会場に日本のテレビ局のカメラが出入りしていたのには驚きました。

カメラを向けられている日本人男性に話を聞くと、どうやら「グランドオーディションに挑む若手バレエダンサーを特集する」ということなのでした。

もしやすると、近いうちにテレビに自分が映り込むことがあるやも知れません。まあ、そもそも自宅にテレビ放送の受信機器がないんですけれど。

今回のグランドオーディションの印象を言うと、ぶっちゃけ何を審査しているのか終始分からない感じでした。

狭い舞台の割に人数が多く時間が短かったのもそうですし、身長の高い参加者ばかりがとられるわけでもなく、ヴァリエーションで失敗して床に手をついてしまった参加者は二つのバレエ団から声が掛かっていましたし、同じバレエスクールに所属しているとても綺麗な肢体を持つ西洋の生徒は驚いたことに1次審査で落とされてしまったし……。

けどオーディションにこうした納得のいきかねる出来事は付き物ですから、あらゆる結末を飲み込んで、またあらかじめ承知した上で行動をとる必要がありますよね。

まあその、なんでしょう、頑張ろうってやつです。

……。

おっとリハーサルが。

それでは皆さん、ごきげんよう。