ヨーロッパ・シェンゲン加盟国の滞在許可日数[ビザなし]
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どうもこんにちは、奴(やっこ)です。
バレエダンサーである自分は、度々留学で海外を訪れます。
そして今は、ヨーロッパを中心に活動しています。
例え一般的にはビザの所得をする留学においても、
時と場合によってはビザなしでの入国をしなければならないことがあります。
今回は、そんな時のために最新の滞在許可日数の情報を紹介するとともに、
対処法、その他の注意について実体験を踏まえながらまとめていきたいと思います。
第一 多くの人が更新された滞在許可日数の規約を勘違いしている

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ネットで「シェンゲン加盟国での滞在許可日数」を調べると、多くの情報で溢れています。
そしてそのなかには、古い情報のものも含まれています。
というのは、このシェンゲン協定の短期滞在の許可日数は、
2013年10月18日より、規定が変更になったからです。
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つまりは5年も前に更新が行われている訳なのですが、
それでも誤解をしている人や会社が実際に存在しています。
そうした状況に行く手を阻まれた時のために、正しい情報を知って、対処を考える必要があります。
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自分は、一度、航空会社が更新された規約を理解していなかった現場に出くわしたことがあります。
そのために自分は、乗れたはずの飛行機に乗せてもらえなかったのです。
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その日は、「令和」発表のあった4月1日。
毎度のように成田空港に到着し、ゆうゆうと「フィンランド航空」のチェックインを済ませようとしていました。
しかしチェックインの際中、パスポートを調べられているときに、渡航は出来ないと言い渡されたのです。
言うには、「現在入国することはできるが、滞在先で許可日数を超えるため、
今予約している帰りの便では渡航を認められない」ということでした。
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自分はその時、前回の最後のシェンゲン協定国内の滞在から2か月ほど開けて入国しようとしており、
そしてそれは新しい規定によると可能だったのですが、
航空会社は「3か月開けなくてはならない」と数年も前の規定を適用していたのです。
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その後自分は更新された規定について説明を試みましたが、
いかんせんその内容はややこしいので、
結局すごすごと乗れたはずの飛行機を見送ることとなったのでした……。
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※ 結局その後フィンエアには、ビザの規制当局の関係機関である、
以下のEEAS(欧州対外行動局)↓↓がまとめているFAQを示して、
欧州対外行動局(European External Action Service (EEAS))のURL: https://eeas.europa.eu/headquarters/headquarters-homepage_en
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謝罪と飛行機代、そして家から成田までの交通費を返してもらいました。
不安な方は、下のページをコピーして持っていくと良いでしょう。↓↓
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FAQの該当するpdfファイルを示すURL: https://eeas.europa.eu/headquarters/headquarters-homepage/13979/frequently-asked-questions-schengen-visa-free_en
更新された規定を示すpdfファイル: https://eeas.europa.eu/sites/eeas/files/visa_waiver_faqs_en.pdf
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第二 新しいシェンゲン協定の滞在許可日数の規定

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1.あらゆる180日間において90日を超えない滞在
更新された規定内容とは、
「あらゆる180日間における最長90日」
であります。
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「あらゆる180日間?ってつまりどういうこっちゃ?」と思う方がいらっしゃると思います。
別の言い方をすると、「任意の基準の日からさかのぼって180日(約6カ月)の間に、累計で90日(約3か月)を超える滞在の瞬間があってはならない」というものです。
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この任意の基準の日とは、シェンゲン加盟国に滞在しているときの”今日”を示しています。
あなたが目的の国に滞在していると考えてみてください。
今その時から過去180日を振り返った時に、現在含め90日以上の滞在をしていますか?
また、90日を超えることのある瞬間が、この先の滞在の内の日にちに起こり得ますか?
ということです。
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この規定の持つ特性とは、前回の最後のシェンゲン国の滞在から3か月開けることなく、再度入国が可能という点です。
これを考えると、以前の規定よりも緩和されたのかな?と思います。
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その他にも、
「有効期限がシェンゲン領域国からの出国予定日から3か月以上残っており、なおかつ、10年以内に発行されたパスポートを所持している必要がある」
ので、ここにも注意が必要です。
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以下は、外務省のページです。↓↓ シェンゲン領域国も知ることが出来ます。
https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/page4_000122.html
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2.正確な滞在許可日数の算出方法
以上のような説明でもまだ安心できない状況の方は、
以下のリンクから「Short-stay Visa Calculator」に飛ぶことが出来ます。↓↓
https://ec.europa.eu/home-affairs/content/visa-calculator_en
入国予定日、過去の滞在日数などの日数を指定するだけで、
指定の日にちから滞在可能な日数を算出してくれます。
滞在可能でない場合は、可能でないことを教えてくれます。
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1: まずは右上の Planning か Control を選びます。
Planning は、これから先に、シェンゲン加盟国に入国する予定のある時、予定を立てる時に使います。
また Control は、いま現在シェンゲン領域国にいて、これから先の滞在日数を調べる際に設定しましょう。
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2: 次に、「Date of entry/Control」の部分です。
こちらは任意の日数を記入してくださいとあります。
つまり Planning の場合は、予定しているシェンゲン領域国への入国日を、
Control の場合には、今現在の日にちを書き込んでください。
※日/月/年、DD/MM/YY で記入します。
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3: そうしたら、左下に連なる空欄たちの最上部を埋めます。
左側のセルには、過去最後にシェンゲン協定国に渡航した際の入国日を入れます。
そして右側には、過去最後のシェンゲン領域国からの出国日を入力してください。
短期間の渡航を何度も行っている場合は、複数のセルを埋めましょう。
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4: 最後に、右下にある Calculate を押せば、滞在可能日数が算出されます。
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以上を全て行うと、下の写真のように表示されます。↓↓
(下の場合、2019年8月25日にシェンゲンエリアに入国しようと予定しており、
過去に 2019年4月19日 ~ 2019年6月19日 の滞在をしていることになります)
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緑の字で書いてある通り、この場合には自分は28日間、シェンゲン領域内に滞在することができます。
また、左下のセル群の脇にある灰色の欄には、自動で過去最後の渡航の滞在した日数が出るようになっています。
移動の日にちも含めて考えて、渡航の予定を立てましょう。
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ちなみに、滞在が出来ない場合は、以下のような表示になります。↓↓
(同じく2019年8月25日の渡航を予定しており、
過去 2019年4月25日~2019年7月23日 のシェンゲン協定国への渡航があった場合)
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これを見ると、2019年10月22日から90日間の滞在がまた可能になると分かります。
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シェンゲン領域国の滞在日数については、下のページでも詳しく説明されているので、是非見てみてください。↓↓
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今回のまとめ
・2013年にシェンゲン協定の規定は変更されたが、航空会社などが誤解している場合もあるので、対策を考える必要がある。
・対策としては、上に示した 欧州対外行動局(European External Action Service (EEAS)) のPDFファイルをコピーして持っていくといい。
・シェンゲン領域国では、あらゆる180日間における90日を超えない滞在が可能である。
・「Short-stay Visa Calculator」で、滞在可能な日数を正確に算出することが出来る。(滞在可能かどうかもチェックできる)
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